【助産師監修】赤ちゃんの髪の毛が「薄くなる」「ハゲる」のはなぜ?

【助産師監修】赤ちゃんの髪の毛が「薄くなる」「ハゲる」のはなぜ?

赤ちゃんの髪の毛の量には個人差があります。生まれつき髪の毛が多い子もいれば、少ない子もいますよね。それは遺伝子に関係しており、両親の赤ちゃんの時代の髪の毛の量に左右されます。また、一説では切迫早産予防の薬を摂取(点滴治療)している方の赤ちゃんは、髪の毛の量が多いという研究もみられます。

しかし、月齢が経ってくると赤ちゃんの髪の毛が薄くなってくることがあります。だいたい生後3か月ぐらいから目立ち始め、頭が生まれた時よりも薄くなったり、くしを通すと髪の毛がたくさん抜けてたり、ハゲげている箇所も出てきます。こうなるとお母さんたちはとても心配してしまいます。
なぜ赤ちゃんの髪の毛がハゲたり、薄くなったりするのでしょうか。
抜ける原因は主に3つあります。
①外部の圧力による脱毛 ②脂漏性湿疹が原因となる脱毛 ③胎毛の脱毛

赤ちゃんの髪の毛が薄くなる原因

外部の圧力による脱毛

月齢が経ってくると、ずっと寝っぱなしの赤ちゃんは、その後頭部や側頭部の髪の毛が薄くなってきます。この現象はほとんどの赤ちゃんに見られます。しかし、寝返りが出来るようになる等、仰向けで寝る時間が少なくなってくると自然とその部分のハゲは目立たなくなります。

脂漏性湿疹による脱毛

女性ホルモンの影響が強く出てしまったり、赤ちゃんの新陳代謝が活発なことから皮脂の分泌が多くなり、毛穴が詰まって、雑菌が繁殖し肌荒れが起きるのが脂漏性湿疹です。出産後の赤ちゃんからその症状は出やすくなります。
その中でも、頭皮にこの湿疹が現れると、かさぶた(カリ)ができ、それが剥がれると同時に髪の毛も抜けることがあります。抜ける時は束で抜けることも珍しくありません。また、そのような赤ちゃんはお風呂上りに頭を拭く刺激で、髪の毛が抜けやすくなります。痒みを伴うこともあり、赤ちゃんが無意識に掻いてしまうのも原因です。これも一時期のことです。清潔に保ち、ひどい場合は湿疹用のロ―ションを塗布すれば治まり、脱毛も落ち着いてきます。

胎毛(産毛)の脱毛

赤ちゃんは、皮膚を守るため、胎毛(産毛)を全身にまとって生まれてきます。生まれた時、赤ちゃんの耳や、おでこの髪の毛の生え際、背中の毛が濃ゆくてびっくりした人も多いと思います。これらの胎毛は外の世界で生活し始めると自然に抜けてきます。頭が薄くなるように感じるのは、頭に生えていた胎毛の部分が抜けるために起こります。

対処方法

上記に髪の毛が薄くなる原因を述べましたが、別段心配することはありません。赤ちゃんの頃に起きる毛髪の脱毛は、大人の脱毛とは違い、その後必ず生えてきます。その子によって個人差はありますが、3歳ぐらいまで髪の毛なかなか生えない子もよくいらっしゃいます。しかし、その後はある程度の毛量になってきます。
毛髪の脱毛を最小限にしたいのであれば、ずっと同じ頭の場所に圧がかからないようにするドーナツ枕がオススメです。同時に頭の形も整えてくれるものになるます。しかし、それに頼るのではなく首がすわるまでは、頭の位置を小まめにずらしてあげると良いでしょう。
また、頭にできる脂漏性湿疹が悪化しないように、頭皮の地肌の清潔を心がけるとよいでしょう。

まとめ

この時期の貴重な赤ちゃんの髪の毛を記念に筆にする事もできます。また、男の子は帽子、女の子はカチューシャなどのベビーヘアアクセサリーがとても似合いかわいいものです。
赤ちゃんの髪の毛が抜けて頭が薄くなってしまっても焦らず、むしろそのかわいい頭をいっぱい愛でて写真にいっぱい収めてくださいね。