「分娩介助ってこわくないの?」助産師になって何度も聞かれた質問

「分娩介助ってこわくないの?」助産師になって何度も聞かれた質問

助産師をしてると
「お産取り上げるんでしょ?」
「こわくないの?」
「気持ち悪くならないの?」
「大変じゃない?」

などの質問をよくされます。
それを聞かれると
多くの方はお産の現場を
とても「こわい」「異質」なものとして感じているのかな?
と思います。

正直、お産の現場は毎回緊張します。
でも、緊張しなくなったら終わりだとも思っています。

出産はどれも違うし、展開も違います。
自然分娩、促進分娩、吸引分娩
急な無痛分娩、緊急帝王切開などなど
何が起きるか分らないからこそ
緊張の糸は常に張っています。

産科は心臓外科に続いて出血が多い分野と言われています。
若いうちは慣れず、気が遠のくような経験もたくさんしてきました。
しかし、現場では怖いという気持ちよりも
今、目の前の命を救うことに必死です。
そして、この時の怖さは全てが無事に終わった後に襲ってきます。

しかし、
私はお産の現場が大好きです。

「赤ちゃんが生まれる」という、
尊い現場にいさせて頂けること
お母さんや家族の笑顔を見れること
こんな素敵な瞬間に立ち会わせてもらえるなんて
なんて幸せなんだろーって感じます。


むしろ、
出産時に味わえるあの高揚感を得られる助産師という職業は
本当に役得だなとつくづく感じています。

そして、多くの分娩を経験させていただく中で
さまざまな出会いもありました。
それらの経験が今となっては「宝」になっています。

若いうちはお産に3日つかなかっただけで
全身の感覚が鈍りそうで怖かったです。

お産の感覚は座学だけでは到底学べません。
何度も何度も本物と向き合って
その経験を体に染み込ませないといけません。

若い頃は、少しでも一人前になりたくて
分娩介助の知識や技術をもっと身につけたい一心で
頑張ってきました。

※関連記事
【「人が人を産む」ことと向き合った新人助産師時代】

【初めての分娩介助・運命の出会い】

私が頑張れたのは「お産」というものが本当に素晴らしいものだからです。
私はそれに魅了され、これまでやってきました。
そして自然と
女性・妊婦さん・将来を担う子ども達・子育て家族を心から尊く感じるようになりました。

現在、この経験を生かして
出産を迎える女性全員に
「最高のお産」を経験してもらいたい。
満足するお産を迎え
新しい我が子との人生をスタートしてもらいたい。

という想いからバースコンサルタントの活動をしています。

微力ながらも、私に関わった方々が
これからの人生をもっと幸せに歩むことができる
お手伝いをしていけたらと思っています。