【助産師監修】赤ちゃんの頭の形を「丸くする」方法

【助産師監修】赤ちゃんの頭の形を「丸くする」方法

赤ちゃんの頭は生まれてしばらくは
でこぼこ、ぼこぼこ、ぺこぺこしています。

また妊娠後期になりお母さんの骨盤に頭が嵌入するため
赤ちゃんの頭は変形し
縦に長い、いびつ、歪んでいる、宇宙人みたい
になっているのが一般的です。

※詳しくはこちらも参考にしてください
なぜ赤ちゃんの頭の形は「いびつ」「ぼこぼこ」?


赤ちゃんの頭の骨は柔らかいため
このようにいろいろな形になりますが
逆を言えば丸くもなりやすいともいえます。

一般的には出産時の赤ちゃんの頭の歪みは
自然ととれていきますが
その後の寝方や過ごし方によって
頭の後ろが平ら(絶壁頭、斜頭)になったり、
片方の側方が平らになったりする子もいます。


今回は頭の骨が硬くなる1歳までに知ってておきたい
赤ちゃんの頭がまるくなる方法をお伝えします。

絶壁になりやすいのは遺伝性

そもそも日本人は
絶壁になりやすい頭蓋骨の形をしています。

日本人(アジア人)は欧米人の頭蓋骨に比べて
「横幅が長く」「前後の幅は短い」形になっているのです。

日本人も欧米人も
生まれた時は頭はいびつな形をしています。
しかしその後同じように過ごしていても、
横長・短前後日本人の頭の方が
絶壁になりやすく
見た目にも分りやすくなってしまいやすいのです。

いつまでに矯正すればいいの?

柔らかかった赤ちゃんの頭の骨は
1歳頃までに硬くなります。
これまでに向き癖などを矯正しながら
頭の形を整えていくようにしていきましょう。

頭にみられていたへこみ(大泉門)や頭蓋骨の段差は
赤ちゃんの成長に合わせて自然になくなるため
気にしなくて大丈夫です。

頭の形の矯正をするには
頭が床に接している部分に配慮する必要があります。

首が座って寝返りをしだす4〜5ヶ月頃には
頭を持ち上げて過ごすことも多く
頭を床につける時間も少なくなってきます。

しかし赤ちゃんはお腹の中の胎勢により
向き癖がある場合がほとんどです。
※詳しくはこちらも参考にしてください
なぜお腹の中の赤ちゃんは「頭が下」で「背中が左側」なの?】へ


向き癖をそのままにしていると
赤ちゃんが頭を自由に動かせるようになっても
向き癖は治らずそのままで寝ることを好みます。

頭が自由に動かせるようになる3~4カ月頃までに
に向き癖を治すことが
頭の形をよくする上で一番有効です。


またよく寝てくれる赤ちゃんより
よく泣いて抱っこしている時間が長い赤ちゃんの方が
頭の形がまるくなる傾向になるのも
頭に偏った圧力を受けないためです。

頭の形を丸くする、きれいにする方法

タオルを使って向き癖を治す

向き癖がある赤ちゃんの頭だけを反対側に向けても
すぐ元の位置に戻ってしまいます。
赤ちゃんの「体全体」を向かせたい方向に向けましょう。

方法:
バスタオルを4つ折りにしぐるぐる巻いたもの(土手)を
赤ちゃんの首・背中・お尻に当たるように敷き込む。
この時背中を2/3ぐらい浮かせて体の下にタオルを深く入れ込む。

※赤ちゃんの下にガーゼタオルを敷き
そのタオルの下に土手を設置すると摩擦でズレにくい


長時間の姿勢は体に負担がかかりますので
2時間毎にこの姿勢を解除しましょう。
赤ちゃんがうつ伏せにならないように気を付けてください。

ベビー枕を使って圧を分散する

ドーナツ枕などの赤ちゃん用枕を使用する。

向き癖があっても偏った頭への圧が分散でき
頭の形をまるくすることが期待できます。
使用する際は2〜3時間おきに頭の向きかえましょう。
また付属のインサートもうまく利用するのもおすすめです。

授乳姿勢を変える

母乳授乳時の頭の向きを調整することもおすすめです。
おっぱいを飲ませるときにいつも同じ姿勢になってしまうと
向き癖が治らない方もいます。


横抱きをしている方は
脇抱きや縦抱きにすることで
赤ちゃんの向き癖の矯正になります。

添い乳で寝る際も向き癖方向で授乳するのではなく
向き癖とは反対から授乳すると赤ちゃんの向き癖が
自然に治りやすくなります。

向き癖と反対の方から刺激を与える

向き癖と反対の方向から刺激を与えてみましょう。
声をかけたり音楽をならす。
テレビを目で追うようになったら向き癖と反対側に
テレビがくるようにしてみましょう。

自分で体を動かすようになってくると
積極的に興味のある方へ体をねじろうとします。

頭の形が気になるようなら病院へ相談を

頭の形が気になる、心配
向き癖を治すことが難しいとお悩みの方は
まずはかかりつけの小児科に頭の形の相談をしてみましょう。

また現在は赤ちゃんの頭の形やゆがみを
測ることができる
アプリも登場しています。
このようなツールも相談する際の目安として使用してもよいでしょう。

現在は赤ちゃんの頭の形を専門にしている
クリニックや外来などもあります。
医学的に矯正が必要であれば
ヘルメットを着用して矯正していくケースもあります。

ヘルメット療法も月齢が早い方(6カ月まで)が
治療しやすいため
ご心配の方は早めにご相談してみてくださいね。

頭の形や治し方はそれぞれ

頭の形が悪いのではないかと
悩まれる親御さんはたくさんいます。

まずは日本人は絶壁になりやすいのを理解して頂いた上で
焦らず今回紹介した方法を試してみてください。

また赤ちゃん用の整体やマッサージを行っているところもあります。
医療行為ではなく施術は自己責任ですので
整体に興味がある場合はしっかりと調べて受診するのがおすすめです。