助産学生時代にみつけた私の癒し

個人ブログ

助産学生には
助産師国家試験の受験資格取得のため
10例以上の経腟分娩をとる決まりがあります。

そのため
私の大学4年の夏休みは
1カ月近く3人の実習仲間と
病院の敷地内で泊まり込みをし
お産を常に待機していました。

お産は夜中から朝方に呼ばれることが多く
そこから陣痛で入院されたお母さんの側に
お産までの十数時間を付き添いケアをしました。
(初産婦さんは半日以上かかる)


お産の合間には
お産に関わった赤ちゃんと
産後のお母さんのケアを毎日します。

そして大量の記録とレポートを毎日書きます。

合間には卒論の研究もしないといけませんでした。

あの過酷な実習生活は
本当にきつくて、体調を崩すこともあったけど
今になればすごくよい経験でした。
そこで私の助産師としての核が作られたといっても過言ではありません。
それほど内容が濃くとても勉強になる実習でした。

それでも当時は疲労困ぱいの日々
しかし実習中には癒しも見つけることができました。

出産の瞬間
赤ちゃんの沐浴の時間
赤ちゃんの頭の匂いを嗅ぐこと
褥婦さんへのアロママッサージの施術のときです。

赤ちゃんが生まれる瞬間には
私たちもすごいパワーを浴びることができます。
口では言い表せないあの不思議な
そして疲れが一瞬に吹き飛ぶあの感じ。
新しい命がこの世に誕生するお産の現場は
エネルギーに満ちあふれる最高のパワースポットです。
そしてその中にいさせて頂くことがとても幸せでした。

赤ちゃんの沐浴
これは赤ちゃんのご満悦なお顔と
背中を洗う時のプリッとしたお尻
もうこれをみれるだけで疲れがふっとんでいました。
もうかわいすぎるのです。

赤ちゃんの頭の匂いを嗅ぐのも癒しでした。
特に額近くの匂い
新生児の赤ちゃんは「あまーい」いい匂いがするのです。
くんくん嗅ぎ過ぎて
当時の実習担当に注意されたこともありました…
それだけ中毒性のある匂い。
生まれて1か月ぐらいしか楽しめないこの匂いは
私の癒しでした。

出産後のお母さんへ行うアロママッサージの施術も癒しでした。
マッサージの施術士さん方は
その方の気を手から吸い取るため
心身共に疲労が強いというのは聞いたことはあります。
しかし
私が取り扱ったお母さん方の施術は
私も元気になって癒される不思議な時間でした。



今思えば
この病院は助産院に近く
お母さんが自分で産む意思と
自分と赤ちゃんの力を
最大限に引き出す方針の病院でした。
そのためか
お母さんの出産の満足度がとても高く
リピーターもとても多い病院だったのです。

お産への満足度が高く
お産は最高のデットクスともいわれているからか
そのお母さん達のからだに触らせてもらって
逆に元気を頂いていました。
お母さん方も気持ち良いと言ってくれ
自分も癒されるこのアロマの時間が大好きでした。

数々の癒しのおかげで私は
過酷な助産実習を無事を乗り越えることができました。

助産師の仕事は他の科とは違い
人さまの幸せの瞬間に携わることができる仕事でもあります。
さらに、こんな癒しも見つけられるなんて
とても贅沢な仕事だなとも感じています。
学生時代にそれを発見でき
いまだに私の仕事中の癒しになっているのは
とてもありがたいなぁと感じています。

学生時代にお世話になった
病院のスタッフやお母さん方に
本当に本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

あっ
赤ちゃんの匂いは本当にいい匂いなので
出産されたら是非嗅いでくださいね!
お母さん達の癒しにもなりますよ。