【助産師監修】オススメのサプリメント3選

楽しい妊娠

はじめに

妊娠期はお腹の赤ちゃんのことを考え
栄養を気にする方がほとんどです。
お腹の中の赤ちゃんや母乳で育てている赤ちゃんは
お母さんが口にしたもので栄養が左右されてしまいます。
今回は、妊産褥婦さんにオススメのサプリメントと、
妊娠から育児期までの疲労回復に強い味方の医薬品をご紹介します。

サプリメント3選

葉酸

葉酸は必須といって欲しいほど摂って頂きたいサプリメントになります。
妊娠期のみならず妊娠を考えている方にも大切な栄養素です。
葉酸とはビタミンBの一種でDNAなどの合成に重要な働きをする栄養素です。

葉酸が不足すると先天異常の可能性を高めてしまうことが知られています。

また血液の作る際の大事な成分なのでこれが不足すると
貧血を起こしやすくなります。
妊娠中の貧血は児の発育環境を悪くしてしまいます。
そして出産時には大量出血のおそれがあります。
産後も貧血の状態だと母乳が十分でない可能性があります。
そして疲労感が強く体力の消耗が激しくなります。

動脈硬化防止の期待もできることから妊娠高血圧症も防ぐといわれます。

また最近の研究では、
子宮の中で胎盤が剥がれてしまう常位胎盤早期剥離の予防になる
ということも報告されています。

以上のことからも
葉酸は妊娠期~育児期に欠かせないな栄養素であるといえます。
妊娠前の普段の生活では、
そこまで葉酸不足を気にしなくていいといわれますが、
妊婦さんは葉酸を多く必要とするために相対的に不足してしまいます。

葉酸は主に個人のサプリメントで補っていただきたいものになります。
形状のタイプとしては
かみ砕くラムネタイプと、薬のように飲む錠剤タイプの
主に2種類があります。

ラムネタイプは味がだいぶ美味しくなってきており、
楽しく続けられます。
錠剤タイプは、内服が簡単です。

DHA(ドコサヘキサエン酸)

現在妊娠期・授乳中に飲むとよいとされるサプリとして
DHA(ドコサヘキサエン酸)が注目されてきました。
このDHAは人間の体内で生成されない栄養素であるにもかかわらず、
脳などの神経系を生成する上でとても必要な栄養となります。
主に魚を摂取することで摂れる栄養素ですが、
近年の日本の食生活では魚の摂取量が圧倒的に少ないと報告されています。
ということは摂取するDHAの量も少なくなってきているのです。

DHAは脳の発達を促すのにとても重要な役割をします。
その成分が十分に摂取されていないと脳の発達に影響を及ぼす
可能性があります。

人間の脳は、産まれてくるまでに40%
3歳までには90%完成されるといわれています。
妊娠期から授乳期の期間に、
お母さんがどれだけDHAを摂取するかによって
子どもの脳の発達が左右されるといっても過言ではありません。

日本の粉ミルクはDHAの配合もされています。

DHAは胎盤の「ろ過機能」の影響を受けません。
そのため、お母さんが摂取して3時間以内には
お腹の赤ちゃんのもとへ届くのです。

DHAのサプリメントでよく心配されるのは水銀です。
水銀含有量の検査基準を満たしているサプリメントを選びましょう。
そして用法容量を守って摂取してください。

DHAの摂取開始期間は、
先天性異常の影響を受けにくい
妊娠中期以降(妊娠16週)からをオススメします。
遅くても脳や神経の発達でDHAが必要となる
妊娠後期(28週)頃からは摂取を始めるとよいでしょう。

キューピーコーワゴールドα

こちらは必要な栄養素をとるサプリメントとはいえませんが、
妊娠期・育児期の疲労感にとても心強い医薬品です。
妊娠中から安心して飲め、疲労の回復を手伝ってくれます。
特に就寝前の内服で朝に感じる目覚めの良さを実感する方が多い様です。

内服は妊娠4ヶ月(12週~)以降がよいとされています。
薬の成分であるビタミンAの摂取が妊娠3ヶ月までに過剰にみられると、
先天異常の割合が増加するといわれているからです。
あくまで医薬品なので用法容量を守って過剰摂取はしないようにしましょう。

栄養ドリンクと錠剤の2種類が販売されていますが
好みに合わせて内服するといいでしょう。
他のサプリとは違い毎日内服しなくてよいものです。
用法容量を守ってう疲労を溜め込まないように
上手くつきあってください。

さいごに

妊娠期~授乳期にかけてのサプリメントはとても慎重に選びたいものですよね。今回はどの方にも内服して大丈夫なモノを紹介させていただきました。

鉄剤のサプリメントの質問もよく受けますが、
ご自分の採血結果や疲労感等を主治医に相談したうえで内服してください。
しかし、妊婦さん向けの葉酸のサプリメントはほとんど鉄が配合されています。
まずは葉酸のサプリメントを摂取するのがよいでしょう。

カルシウムのサプリメントも臓器や骨をつくるために
妊娠中期頃から必要な栄養素になってきます。
また妊娠高血圧症の予防にもつながります。

今回あげたサプリメントをすべて摂取する必要はありませんが、
自分で足りていない栄養素は何かを考えた上で摂取されてください。
また入院する際は、飲んでいるサプリメントも必ず出産施設にお伝えください。